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登山のパッキングのコツを解説!重さが軽減される荷物の詰め方とは?

ザックに何を詰めるかは登山の生命線と言っても過言ではありませんが、整理整頓が苦手だとパッキングに苦労するかもしれません。

パッキングで失敗すると登山の負担が増え、自然を楽しみにくくなるため、しっかり対策しておきたいところです。

1:まずは目的に合ったザックを選ぶ

まず押さえておきたいのはパッキングのテクニックではなく、登山に合ったザックを用意することです。

よいザックを見つけたら、それを色々な登山で使いたくなるものですが、登山の目的によって最適な容量は変わってきます。

日帰り登山と泊まりがけの登山では荷物の量も違いますので、目的に合っていないザックだとパッキングがやりにくくなってしまいます。

日帰り登山の場合

初心者の皆さんは日帰り登山から始めることが多いですが、日帰り登山に向いているザックの容量は20リットルから30リットルくらいです。仮に、大掛かりな登山をする気がなく今後ずっと日帰り登山しかしないとしても、できれば25リットルの容量は確保した方がよいと思います。

日帰り登山でも必要なものはかなり多く、お弁当などの食料、携行食、水筒、着替えにレインウェアなどが代表的な荷物です。

実際にはもっと多くのものが必要ですが、最低限の持ち物で登山に挑むのなら20リットルでも十分だと思います。

泊を伴う登山の場合

続いては泊まりがけの登山の場合ですが、こちらは40リットルから60リットルくらいのザックがよいと思います。だいぶ幅がありますが、泊まりがけの場合はどこに泊まるかによって最適な容量は違うので注意してください。

まず、山小屋に泊まるのであれば容量は40リットルが1つの目安で、日帰り登山と比べて食料、食器、ストーブなど必要なものはだいぶ増えています。山小屋は昔と違って布団完備のところが多いですが必ずしも綺麗とは限りませんし、寝袋を持参すれば割安で利用できるところもあるので、山小屋での泊まりを想定する場合に40リットルより大きめのザックを選ぶといいでしょう。

そして、山小屋ではなくテントに泊まるのであれば、当然ながらテントや寝袋を必ず持ち運ばないといけませんので、60リットルくらいを目安にしてください。

縦走など長期間にわたる登山の場合

最後に、縦走のように長期間の登山に出かける場合は、70リットルクラスの大型のザックが欠かせません。

基本的な持ち物は泊まりがけでテントを利用する場合とそう変わりませんが、食料や着替えなどの量は大きく増えますし、緊急時に備えたり登山を便利に進めるために持ち歩いておきたいものも増えますので、大型のザックが必要です。

縦走でなくても、テントを利用して3泊、4泊くらいするのであれば同様に70リットルクラスのザックを用意するようにしましょう。

2:登山のパッキングの流れ

目的に合ったザックを用意したからといって、いきなり荷物を詰め始めるのはよくありません。

全体のパッキングの流れを知り、しっかりと準備をした上で実際に詰め込む作業を始めることが大切です。

必要なものを選別

まず押さえておきたいのは必要なものの選別で、基本的には色々なアイテムがある方が安心ではあるものの、詰め込み過ぎは体力の消耗を招くためよくありません。

無駄に自信がある人が最小限の荷物しか持たないのも問題ですが、不安からあれもこれもとザックに詰め込むのも同じくらい問題です。初心者が登山に持ち込みがちなのが立派なカメラ、お菓子類ですが、本格的なカメラは重たくて負担が増えることからおすすめできません。

お菓子類は携行食に分類できなくもないものの、喉が渇きやすいことや出し入れに手間がかかること、ゴミの始末が発生することなどから登山向きではありません。

あると安心だけど必須ではないものは色々とありますが、全てを持ち込むのは難しいため、向かう山の下調べをしつつ優先順位を付けて選別してください。

使う頻度と重さで持ち物をグルーピングする

選別を終えたら次はグルーピングで、よく使うものと重たいものは必ずまとめておくようにしましょう。

水筒など、登山に必須で手にする機会が多いものがどこにあるか分からないのでは、使いにくいことこの上ないので、頻出アイテムはあらかじめまとめておくのが基本です。同様に、重たいものもまとめておいた方がパッキングしやすいので、使う頻度と重さを意識してグルーピングするとスムーズに詰め込めます。

さらに、できる限りでよいですが、同じグループ内で似たような形のものを集めて収納しやすくしておくと便利です。スタッフバッグは防水性、耐衝撃性の面でも優れているため、グループ分けしたものをスタッフバッグにまとめて詰めるのがおすすめです。

ザックの中に荷物を詰め込む

必要なものを用意し、グルーピングを終えたらいよいよパッキングの本番ですが、詰め込みで重要なのは順番だと思っています。グループ分けの作業を無駄にしないよう、取り出しやすい形で詰め込むことが非常に重要です。

3:登山のパッキングのコツ

ザックを4つの部位に分けて考えるのがパッキングのコツで、4つの部位とは下部、背中側、外側、上部です。ザックの荷物は横向きより縦向きの方が取り出しやすいため、できる限り縦を意識するとよいと思います。

また、ザックの左右で重さが違うと体への負担が大きいため、左右でなるべく重さを揃えることも重要です。

ザックの下部に使わないもの

ザックの下部は最も荷物を取り出しにくいため、歩いている時に使わず、かつ軽めのものを配置します。

具体例としては2日目以降に使う予定の着替え、寝袋などが挙げられますが、レインウェアに関しては急な雨の危険性があるため下部に詰めるのは割と危険です。

テントは軽めの場合は下部に詰める方がよいものの、重たい場合は下部を避けた方が無難です。

ザックの背中側に重いもの

ザックを背負った時に背中と接する部分には重たいものを詰めるのが基本で、これはてこの原理が関係しています。背中から離れている部分に重たいものを詰めると、てこの原理でより重たく感じるためNGです。重ためなテント、非常時の食材、料理をする場合に持って行くクッカー、水などが背中側に配置する代表的な荷物です。

ただし、ペットボトルや水筒など、登山で水分補給をするためのものは取り出しにくいザックの背中側ではなく、外ポケットなど取り出しやすいところに置かないといけません。

ザックの外側に軽いもの

ザックの外側には軽め、かつ下部に詰めるものよりは取り出す機会が多いと思われるものを配置するといいでしょう。

レインウェアやミドルレイヤーとして使うためのフリースは軽めで出番も少なくはないので、外側に配置しておくと出番が来た時に取り出しやすいと思います。

ザックの上部によく使うもの

そして、ザックの上部は最も取り出しやすいことから、よく使うもの、緊急時に必要なものの置き場です。怪我をした時のためのエマージェンシーキット、気軽に口にできる携行食などが例として挙げられます。

ザックに付いている外ポケットもうまく活用した方がよく、カイロなど小さく取り出す機会が多いものは外ポケットに配置するのがおすすめです。

「外ポケットにはこれを入れておく」と決めていれば迷うことなく取り出せるため、登山でよく使う小物があれば外ポケットに配置してみてください。

4:まとめ

ザックのパッキングが雑だと取り出しにくいだけでなく体の負担が増えますので、パッキングは登山を成功させるための大事なポイントと言っても過言ではありません。

何をどこに入れるかは自由ではあるものの、重さと取り出しやすさを意識してパッキングし、登山に集中できるようにしましょう。

 

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