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登山中に蛇に遭遇したらどうする?対策方法を知っておこう!

「登山をしたいけれど蛇が苦手」「登山をしたときに蛇に遭遇して怖かった」このような思いから、登山に抵抗がある方がいるかもしれません。

たしかに、登山中に蛇に遭遇する可能性はありますが、正しく対処することで自分の身は守れます。

事前に対策方法や対処法について知って、安全な登山を心がけましょう。

1:日本の山に生息する毒蛇の種類

日本の山に生息している毒蛇は主に3種類です。

それぞれの特徴は違うため、あらかじめ予習して知識をつけておきましょう。

ニホンマムシ

ニホンマムシは、北海道から九州に生息しています。

体長はおよそ40~65cmで、頭の先端が三角形のように尖っていることが特徴的です。また、猫に似た縦長の瞳孔を持っています。

模様は「銭形模様」で、小銭を全身に貼りつけたような見た目をしています。

ニホンマムシに咬まれやすい場所は、水辺の草地や藪です。ニホンマムシのほうから咬みついてくることは少なく、人が近づいてもそれほど動きません。

そのため、気づかないうちに踏んで、そのタイミングで咬まれることが多いです。

なお、人間の存在に気づいたときに、顔を高く上げたり尻尾を振ったりして威嚇してきます。威嚇してきた場合は、速やかに、そして静かに離れてください。

万が一咬まれたからといって、すぐに死に至ることはありません。

しかし、日本において蛇が原因で亡くなる方の多くは、ニホンマムシに咬まれています。

ヤマカガシ

ヤマカガシは、本州から九州に生息している毒蛇です。

体長はおよそ60~150cmで、丸くて細い頭をしています。子どもの場合は、目が丸くて愛嬌のある顔をしているという特徴があります。

また、首のまわりにリング状の黄色い模様があるのも特徴的です。

ただし、大人に成長した後の模様は、地域によって異なります。

東日本では赤と黒、西日本では緑褐色であり、的確に判断することは難しいでしょう。

ニホンマムシと同じく、ヤマカガシに咬まれることが多いのは水辺の草地や藪です。

おとなしい性質なので、咬まれることはそれほど多くありません。

しかし、毒性はとても強く、強力な血液凝固作用を持っているため、咬まれると危ないです。

消化管や皮下などで内出血が起こる可能性があります。

ハブ

ハブは、沖縄諸島や奄美諸島に生息している毒蛇です。

体長はおよそ100~200mで、マムシと似た、三角形の尖った頭を持っています。

また、猫に似た縦長の瞳孔を持っていることも、マムシと共通しています。

ハブに咬まれやすいのは、川沿いや林道、人の家周辺の藪です。夜行性なので基本的には夜間に活動しており、日中は草地内や穴の中などで眠っています。

毒性がきわめて高いわけではありませんが、毒の量が多いため、注意が必要です。

また、ニホンマムシよりも毒牙が長いため、深く刺さります。

患部が腫れるだけでなく、皮下出血や筋肉の壊死、腎機能障害などが発生します。後遺症が出ることもあるでしょう。

2:登山で蛇に出会わないようにするには

登山道から外れない

登山で蛇に遭遇しないためには、登山道から外れないことが大切です。

毒蛇は基本的に藪の中や草地に潜んでいるため、登山道から外れなければあまり出会いません。

また、全ての山に生息しているとは限りません。特に「マムシに注意してください」などのお知らせがある場合は、注意して歩きましょう。

なお、草地や藪の中に物を落としてしまった場合は、まず地面を叩いてください。すぐに突入するのではなく、蛇に人間の存在を知らせる必要があるのです。

地面が振動することで蛇は逃げるので、このポイントを忘れないようにしましょう。なお、蛇は耳が退化しているため、音で知らせても意味はありません。

特に蛇に注意すべきなのは、8~10月ごろです。

産卵期に入ることで気性が荒くなっているので、刺激しないように気を付けてください。

紅葉シーズンに登山する場合は、普段よりも草地や藪に入らないよう注意しましょう。

3:登山で意識してやるべき毒蛇対策

登山道から外れなければ、毒蛇に咬まれる危険性はそれほど高くありません。

しかし、油断は禁物です。できる対策はしっかりと行って、安全に登山を楽しみましょう。

蛇を見つけても近づかない

蛇は基本的に臆病な性格です。

また、日本に生息している蛇にとって、人間は捕食対象ではないため、積極的に襲ってくることはあまり考えられません。

蛇に咬まれるのは踏んだり触ろうとしたりするときが多いため、とにかく近づかないようにしましょう。蛇を見つけたら、その場から離れてください。

なお、蛇が攻撃できる範囲は体長の半分から2/3くらいなので、安全性を保つためには1.5m程度離れる必要があります。

蛇がいそうな場所に近づかない

毒蛇がいるような場所に、初めから近づかないことも重要です。毒蛇が食べているのはカエルなどであり、田んぼの周りや川の周辺にいることが多いです。

また、日光浴のために日当たりのいい場所に出てくることもあります。

これらの場所には蛇がいるということを意識して、なるべく近づかないようにしましょう。

咬まれても問題のない服装を着ていく

蛇に近づかないように気を付けていたとしても、咬まれることはあります。

そのことを見越して、咬まれても大丈夫な服装で登山に出かけましょう。

登山をする人にはめったにいないでしょうが、素足やサンダルは絶対に避けてください。

足を守るために、登山靴を履く必要があります。マムシが持っているのは4mm程度の毒牙であるため、分厚い靴を履いていれば防げます。

靴だけでなく、ズボンもなるべく分厚いものを選びましょう。丈夫な生地の長ズボンがおすすめです。

4:万が一蛇に咬まれてしまったら・・・

対策をしていても、蛇に咬まれてしまった場合は、すぐに適切な対処を行う必要があります。

焦るかもしれませんが、冷静に行動してください。万が一同行者が咬まれた場合も、すぐに対処しましょう。

毒蛇か無毒蛇かを判断

まずは、咬んできた蛇が毒蛇か、それとも無毒蛇かを判断します。

毒蛇は瞳孔が縦に長いことが多いため、可能であれば目を見て判断しましょう。

ただし、ヤマカガシは目が丸いため、頭の形状や模様も判断材料としてください。

毒蛇だと判断した際は、体を締め付けているものを外します。時計や指輪などは速やかに取りましょう。

その後、咬まれた場所から5cm程度上の部分を、服やタオルなどで適度に縛ります。

強く縛りすぎると細胞が壊死する恐れがあるため、10分ほど経過したら一度緩めてください。

できるだけ早く病院へ行く

毒蛇に咬まれると、焦って適切な処置ができないこともあるでしょう。

その場合は、とにかく早く病院に行ってください。

車がない場合は、必要に応じて救急車を利用するという方法もあります。

病院に到着したら、蛇に咬まれことを知らせてください。血清を打つなどの処置をしてもらえます。

5:まとめ

山道を歩いているときに、蛇に遭遇する可能性をゼロにすることはできません。蛇に遭遇するのが怖いと感じる方は多いでしょう。

しかし、蛇と出会ったら絶対に咬まれるというわけではありません。

人間からちょっかいをかけなければ、基本的には襲ってこないので、それほど不安に思う必要はありません。

蛇と遭遇しないように、登山道から外れないことを心がけましょう。

見かけたら、近づかずにその場から離れることが大切です。

万が一咬まれた場合は、少しでも早く病院に行ってください。