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【登山による高山病】予防方法や症状が出たときの対処方法を解説

これから登山を始めようと思っている方にとって、高山病は心配な要素の1つではないでしょうか。

たしかに、登山によって高山病になる可能性は誰にでもあります。

しかし、事前に知識を身につけて予防することで、高山病になる確率は減らせます。

また、高山病になったとしても、正しく対処すればそれほど問題はありません。

1:高山病の症状とは

高齢者や子どもは高山病になりやすいので注意

高山病というのは、低酸素状態に体が順応できずに、さまざまな不調が発生する症候群です。

必ずしも全員が発症するものではなく、その人の体質や体調などによって症状の程度も異なります。

たとえば、2,500m地点に登った場合、25%の人に症状が出ると言われています。

このことを知ると、高山病への恐怖心が高まるかもしれません。

しかし、突然重症になるものではなく、徐々に体に症状が出るものなので、早めに対処すれば重症化のリスクは抑えられるのです。

高山病の症状は、大きく3種類に分けられます。1つ目は「急性高山病」です。

高度が高い環境に身を置くことで、頭痛やめまい、吐き気や息切れなどが発生します。食欲不振や睡眠障害といった症状が見られることもあります。「山酔い」とも呼ばれる症状で、この段階で正しい処置を行うことが大切です。

2つ目は「高所肺水腫(HAPE)」です。

急性高山病の症状が出たにもかかわらず、対処せずに放置していると、高所肺水腫になることがあります。高所肺水腫は、気圧が下がって毛細血管の圧力が高まることで、肺胞に液体がたまる症状です。

具体的には、頻脈や息切れなどの症状が見られます。せきや激しい呼吸音が出ることもあるでしょう。

3つ目は「高所脳浮腫(HACE)」です。

高所脳浮腫は、脳に血液が集まることで毛細血管の圧力が高まり、体液が脳にたまる症状です。

具体的には、錯乱や激しい頭痛、運動障害などの症状が出ます。悪化すれば意識を失ったり、昏睡状態に陥ったりする恐れがあります。

症状を放置することで、死に至る可能性もゼロではありません。

では、高山病になる可能性が高いのは、どのような人なのでしょうか。

もちろん個人差はありますが、特に注意が必要なのは高齢者や子どもです。

高齢者や子どもと一緒に登山をする場合は、体に変化がないか、高山病の症状が出ていないかをこまめにチェックしてください。

また、寝不足や風邪によって体調が万全ではない方、貧血になりやすい方は、決して無理しないようにしましょう。自分の身の安全を第一に考えてください。

2:高山病の予防方法

きちんと対処することで重症化のリスクは防げるといっても、なるべく高山病にかかりたくない方がほとんどでしょう。

絶対にかからないようにする方法はありませんが、予防することは可能です。

体を高度にならす

急に高度が上がると、体が順応できなくて高山病になる可能性があります。そのため、徐々に体を慣らすことが大切です。

どんどん高く登っていくのではなく、高度が上がったら1~2時間程度体を慣らす時間を設けましょう。

ストレッチや深呼吸で体を十分にほぐして、血流をよくすることをおすすめします。

昼食を取ったり水分補給をしたりして、ゆっくりと時間をつぶしてください。

散策するのもおすすめですし、山小屋がある場合は宿泊するのも有効な手段です。

水分補給をしっかりと

登山中は水分の消費が激しく、脱水状態に陥る恐れがあります。

脱水状態になると血流が悪化して、高山病につながるのです。

したがって、水分補給は定期的に行いましょう。

のどが乾いてから飲む方もいますが、それでは遅いため、のどが乾く前に飲むことを意識してください。ただし、一度に大量に飲むことは避けましょう。

水分補給の目安は、体重1kgに対して5ml/1時間です。体重が60kgの場合は、1時間あたり300mlの水を飲みましょう。

自分のペースで登る

ハイスペースで登山をすることで、高山病のリスクが高まります。

中には、仲間に迷惑をかけないために、頑張ってスピードを上げる方もいるでしょう。しかし、それは危険です。

ハイスピードで登って急に高度が上がることで、体が慣れないまま高山病を発症します。

また、疲れることによっても、高山病のリスクは高くなるのです。

初心者の場合は特に、ゆっくりと登ることを心がけてください。

鼻で無理なく呼吸ができる程度のスピードがおすすめです。

グループで登山する場合は前から2番目に入って、ペースを合わせてもらいましょう。無理して周りに合わせる必要はありません。

ただし、ゆっくり進みすぎて時間がなくなるのは危険なので、事前に登山計画を立てる際には、余裕をもって下山できるようにしましょう。

深い呼吸を心がける

高山病を予防するためには、呼吸を意識することも大切です。

疲れてくると自然と呼吸は浅くなって、酸素が不足するため、深い呼吸を心がけましょう。

これ以上取り込めないくらいの空気をゆっくりと吸って、2~3秒息を止めます。その後、ゆっくりと空気を吐いてください。

横隔膜を意識して、できる限りたくさんの空気を取り込むことが大切です。

常に深呼吸をする必要はありません。

疲れて息が上がってきたら、一度立ち止まって深呼吸を行うことをおすすめします。

前日に睡眠をたくさん取る

寝不足の状態で登山に挑むと、高山病になる可能性が高まります。

疲労が取れていないため、酸素が通常よりも必要になるからです。

また、高山病の初期症状は、寝不足の症状と似ています。寝不足の症状だと思って放置していると、症状が悪化する恐れがあるため、危険なのです。

登山の前日には必ず十分な睡眠を取って、万全な状態で挑むようにしましょう。

3:高山病になってしまった場合の対処方法

どれだけ頑張って予防していても、高山病になる可能性はゼロではありません。その日の体調などによって、症状が出ることはあるのです。

高山病になってしまった場合は、冷静に対処しましょう。

症状が軽度の場合

症状が軽度の場合は、まず安静にして休憩してください。高度は上げずに、ゆっくり体を動かしたり、深呼吸をしたりする必要があります。

酸素を取り込みにくくなるため、横にはならないでください。それでも症状が改善しなければ、下山して高度を下げましょう。

なお、頭痛を抑えるために鎮痛剤などを飲むことがあるでしょう。薬を飲めば、頭痛はおさまります。

しかし、根本的な原因である酸素不足が解消しているわけではないので、頭痛が治ったとしてもその場で安静にしたり、軽く運動したりして酸素を取り込みましょう。

高度を上げるかどうかは慎重に判断する必要があります。

症状が重い場合

休憩したり薬を飲んだりしても症状が改善しない場合や悪化している場合は、無理せずに下山してください。

「ここまで登ったのにもったいない」と思うかもしれませんが、健康でいればまたチャレンジできるので、下山する勇気を持ちましょう。

下山しても症状が改善しない場合は、医師に相談してください。

4:まとめ

登山をしたことがない方の中には、高山病に対する恐怖心を持つ方もいるでしょう。

もちろん、高山病を軽視して無理な登山を行うことは危険です。

しかし、高山病は登山にはつきもので、珍しい症状ではありません。

きちんと予防すればリスクを下げられますし、対処法を知っていれば安心です。

高山病を予防するための薬も販売されています。

持病などがあってどうしても心配な場合は、医師に相談の上、適切に服用してください。

 

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