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【初心者編】登山で疲れにくい山の歩き方を上り〜下りまで解説

山を登り切った時に山頂から景色を眺めたときの達成感は何とも言えないものですが、そこにたどり着く前に疲れ切ってしまってはせっかくの達成感も半減してしまいます。また下山のための体力もしっかりと残しておかなければなりませんよね。

ベテラン登山者は余力を残すために疲れにくい歩き方を実践しています。ぜひ登山初心者の方も疲れにくい歩き方をマスターし山頂で達成感を味わい、さらに安全な下山を目指してください。

1:山を登るときの歩き方

登山のスタートは登りですね。登りで疲れ切ってしまうと下山に苦労することとなります。以下の3つのポイントを守り気持ちよく山頂に向かいましょう。

上体をまっすぐ起こす

傾斜がある山を登っているとつい地面に視線が向きがちです。これでは猫背になってしまい疲労がたまります。よほど重たいバックパックを背負っていない限り、上体をまっすぐ起こし視線を少し前に向けるようにしましょう。

視線を前に向けることで頭から体重を支える足までが一直線を描きます。この姿勢は無駄に筋肉の力を使わなくても骨格で身体を支えられるため、疲れにくいのです。

腕は胸の前で組む

登山の間、意外にやり場がないのが腕です。だらりと下げて歩いてしまうと腕がむくみ重たく感じてしまいます。もしどうしたらよいか迷うときには、腕は胸の前で組むかバックパックの肩ベルトを掴みながら歩くようにします。このようにすると、自然と上体も起きてきます。

登山をしていると手にスキーのストックのようなアイテムを持って歩いている人に出会うことがあるでしょう。あのストックのようなものはトレッキングポールといいます。

トレッキングポールを使って斜面を登ると、歩くときに下半身だけではなく上半身の力も活用でき疲れにくくなります。トレッキングポールを上手く活用することで、登山で感じる疲労は大きく軽減します。手のやり場にも困りにくいため、1セット用意しておくのもおすすめです。

足裏全体で地面に着地する

傾斜のある坂道を上るとき、ついつま先だけを使ってしまいがちです。つま先で登ってしまうとふくらはぎの筋肉に過度な負担がかかるため疲労しやすくなります。また、地面の状態によっては滑落する危険もあります。

登山では足の裏全体で着地し、最後につま先で蹴り出すという歩き方を行うと足の一部に負担を掛けることがなくなるため疲れにくくなります。また重心も後ろ足に置くようにして登っていきましょう。

2:山を下るときの歩き方

登り以上に疲労を感じやすいのが下りです。以下の3つのポイントを守ることで最後まで余力を残したまま登山が楽しめますよ。

腕が揺れない様に背中で組む

普通に歩くときには、前に出る足と反対側の腕が前に出るため、身体にねじれが起こります。このねじれが下りでは体のバランスを崩すことにつながり、バランスを取ろうとして余計な疲労を起こします。できれば腕が揺れない様にすることが必要です。

登りの時のようにバックパックの肩ベルトを掴んでもよいのですが、下りでは前傾姿勢を誘発しやすくなるため腕を固定するなら背中の方で組むようにしたほうがよいでしょう。

トレッキングポールを利用するときには、後ろ足の近くにポールの先端をつくようにして歩きます。自然と後ろ足に重心がのりバランスを崩すことなく下れます。

足裏全体で地面をとらえ、ゆっくり体重移動

下りではついかかとで着地しがちです。ですが登りのときと同じように足裏全体で地面をとらえるようにして歩くとよいですね。また重心は前側の足にはのせないようにします。

前に進もうとするとつい早く前側の足に重心を移動しがちですが、これでは前足の膝に負担がかかりひざを痛める原因となってしまいます。

前側に足を出したときにはまだ体重は後ろ側の足に残したまま、前側の足裏全体がしっかりと着地をしたらゆっくりと重心を前足側に移動させるようにしましょう。

歩幅とペースを抑える

下りではつい速度が上がり大股で歩きがちですが、これですぐに疲れてしまいます。下りだけの話ではありませんが、登山では登りも下りも一定のペースを保つことが少ない疲労で歩くコツとなります。隣で一緒に登山を楽しむ人と話しをしていても息が切れないくらいのペースがベストです。

歩幅も小さくしましょう。だいたい靴一足分ほどの間隔で歩くようにします。ちょこちょこと歩くようにすることで、身体のバランスが崩れにくいため疲れにくくなりますよ。また重心移動が少ないため、滑りにくくなる利点もあります。

3:階段状の山道の歩き方

登山をしていると坂道以外にも階段状の道に遭遇することがあります。このような階段状の山道の歩き方にも、疲れにくい方法があります。

小股で上れる段差を歩く

大きな段差を超えようと思うと高く膝を上げる必要があるため、どうしても疲労が高まります。大きく膝を振り上げなくても済むよう、小股で登れる段差を探して歩くようにします。大きな段差が続く場合も、正面から段差に挑むのではなく、横回りをして小股で登っていきます。

遠回りと感じるかもしれませんが、小股で段差を歩く方が圧倒的に疲労せず歩けますよ。

段差にできるだけ近づき、コンパクトに足を運ぶ

段と段の幅が広くとられている場合も多いのが階段状の山道の特徴です。段差まで遠いところで乗り越えようとするとそれだけ歩幅が広まってしまうため、できるだけ段差に近づきコンパクトに足を運ぶようにします。

段差を超えるときにはできれば片方の足だけで踏み切らず、交互に踏み切るようにします。こうすることで片方の足だけに負担がかかることが防げます。

自分の歩幅と階段の幅が合わずに疲れやすくなることも多いため、階段状の場所は上手く歩幅を合わせて踏切の足が交互になるよう工夫しましょう。

腕で支えながら足を上げる

コンパクトに足が運べないくらい大きな段差も山道にはあります。大きな段差を超えるときには、太ももやお尻の筋肉を使います。これらの筋肉は大きい分、どうしても疲労も激しいものとなります。

大きな段差を超えるときには、まず段差ギリギリまで進みます。前側の足を段差の上に足の裏全体で着地してから、両手を太ももの上に添えます。

太ももの上に添えた手をグッと下に押すようにして体を支え、前側の足に重心を移動してから、後ろ側の足を引き上げて足の裏全体で着地しましょう。この動作により太ももやお尻の筋肉への負担が減るため疲労しにくくなります。

下りも歩幅を狭くして歩く

階段の下りはつい大股でペースを上げて歩きたくなりますが、これでは前側の足に負担が強く、ひざを痛める原因となってしまいます。下りこそ歩幅を狭くするよう意識し、ゆっくりとしたペースで歩くようにしましょう。

普通の坂道に比べても、階段は前側の足に体重が乗りやすく膝に負担がかかりやすい特徴があります。後側の足にできるだけ重心を残すことを意識して、ドスンドスンと歩かないようにします。

もし下りで大きな段差がある場合には、一度腰を沈めしゃがみ込んでから降りていきます。前側の足にはなるべく体重を掛けないように意識しながら降りることで身体にかかる負担は軽減します。

4:まとめ

登山では通常よりもゆっくりとしたペースを意識して歩くことで、驚くほど疲れにくい歩き方ができます。また、腕を振って歩くと体にねじれが生まれるため、バックパックが振られバランスが崩れやすく、崩れたバランスを取り戻そうとするため余計に疲労します。腕はできるだけ振らないのもポイントです。

登りの方が疲れるように感じますが、下りの方が疲労度は高く膝にかかる負担が強いため、下りもゆっくりとしたペースを守るようにしましょう。歩幅も小幅で歩くようにすれば、膝への負担が少なく楽しい登山ができます。

一緒に登山を楽しむ仲間と会話を楽しみながら登れるくらいのペースがベストです。息が切れるようではちょっとペースが速すぎると考えてくださいね。周りの景色を楽しむくらいの余裕を持って山を楽しみましょう。